アデガス・グラン・ビヌム S.L.、サン・ミゲェル・デ・デイロ
アデガス・グラン・ビヌムは、現在エンリケ・ピネイロが所有している小さなエステイトです。この家族は何世代にも渡ってこの土地でブドウの木を育てています。このエステイトはガルシア州のリアス・バイシャス(Rias Baixas)地域、さらにより厳密に言えば大西洋岸に沿ったサブ地域、"バル・ド・サルネス(Vol do Salnes)"に位置しています。このサブ地域は、原産のアルバリーニョブドウ品種を栽培し、そのブドウから白ワインを造るのに最高の地域とみなされています。スペインの他の地域はほとんど暑くて乾燥しているのに反して、ガルシア州は丘、川、渓谷のある緑豊かな地域です。大西洋は地域の気候、当然のことながら特に沿岸地域の気候に強く影響を与えています。沿岸に沿って涼しい気候をもたらしている海から靄(もや)や霧を伴って頻繁に雨が降ります。これらの理想的な気候条件によって、ブドウはさわやかな酸味、強い香りと長いフローラル系の後味を確実に保っています。それ故、リアス・バイシャスワインは評価され、好まれているのです。この地域の花こう岩土壌のおかげで、ワインにしっかりとしたミネラリティが浸み込んでいます。
夜は涼しく、日中は暑くて日が降り注ぎ、風は沿岸に沿って吹く、これらの恩恵をこうむっている大西洋岸のすぐ隣の斜面にブドウ畑はあります。沿岸の風はブドウを乾燥させ病気から守ります。アデガス・グラン・ビヌム・エステイトは所有の8ヘクタールの畑でブドウを栽培していますが、バル・ド・サルネスサブ地域内の30人の小規模な栽培者とも一緒に仕事をしています。このエステイトのワインが造られるブドウの木は、若くても樹齢25年です。アサリやザルガイの殻を用いた伝統的な方法で土地に肥料を与えます。夜間のうちにブドウは手摘みで収穫され、小箱で運ばれます。その後、運ばれたブドウは厳選され、選ばれたブドウからワインは造られます。